平成元年、私が勤務していた宝石サロンは、土日になると婚約指輪を買いにくるカップルで賑やかでした
結婚の約束の証になる「婚約指輪を買う」という明確な目的があったので、ダイヤモンドの品質を説明し、好みのデザインを選んでいただくだけで売れていました
平日はがらーんとして暇でしたが、それでもデパートの宝石サロンには「○○の記念」「○○のお祝い」など節目にジュエリーを求めるお客様はいらっしゃいました
ニーズがあれば、接客は難しくありません
希望にそう商品を準備すればよかったからです
今はモノが売れないとよく言われます
売上が厳しくて悩んでいるお店がたくさんあります
売上が右肩下がりになるのは、品揃えが悪いとか、店舗の立地とかではありません
ニーズがないからです
お腹いっぱいのとき、おいしそうな料理を出されたら? 食べれないですよね
いままで買ってくれた顧客は、お腹いっぱいなんです
少し歩いたり、運動して消化する時間が必要なんです
バブルのころから買い続けてきたジュエリーが、押し入れで山積みになっている方もいます
勧められるまま買ったけど、使われる機会もなく置いてあったら…
まずこのジュエリーを消化してあげましょう
お客様の身体の一部になることが消化です
お腹いっぱいなのに、無理に食べさせられたら、もう見たくもない!となるかもしれません
今まで買ってくれたお客様が、もういらないっと言うまで詰め込んでしまうと、嫌な記憶を作ってしまいます
販売員の仕事はお客様が買ったあと、自分のものになってから、もっともっと好きになって、大切に使ってもらえるように間を取り持つことです
じゃあ、ニーズがないのに、どうしたらいいの?どうしたら販売できるの?新しいお客様は少ないし、若い人は興味がない。そう思いますよね
一言で言えば、ニーズに気づいてもらう
平成の前半は、販売は簡単で楽しい仕事でした
平成の後半は、販売は思うようにならない、あまり楽しくない仕事になりました
令和の時代、販売はいろんなスキルが身に着く、自分を成長させてくれる仕事になります
本当の実力を試されると思うと、わくわくします
もっと勉強しないと、もっと楽しくしないと!どんどん変わっていく自分の未来が楽しみですね!!
人間は獣を追って暮らしていた時代から、装身具を使っています
石器時代の人はニーズなんて知らないけど、身を飾りたかったのです
ニーズがなくても売れるモノはあります
明日は新しい時代をお祝いして、おめかしして迎えませんか?
※画像はヴィクトリアン&アルバート美術館の宝石を展示している部屋です。数千年前からのジュエリーやアンティークが展示してあります
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