販売技術

「みんな持ってる」は逆効果

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1960年代の新三種の神器はカラーテレビ、クーラー、自家用車

戦後、家庭でそろえたい消費財3種類を天皇が受け継ぐ三津の宝物に擬して言われるようになりました

初代は電気冷蔵庫、電気洗濯機、電気掃除機だったそうです 今は当たり前の3つですね

「お隣のお家、クーラーつけたそうよ」この言葉にお尻を叩かれ、男性は頑張って稼いだのでしょう

まだご近所付き合いもある時代、お隣が車を買ったなんてことになると、奥様はさぞや・・・(笑)

 

私が展示会での宝石販売員を始めたころ、販売は楽な仕事でした

販売経験のない私でも、立っていればOK 商品はどんどん売れていきます

小売店の方がお客様を連れて、必ずこう言います

「奥さん、誕生石は持ってる?そう。みなさん5大宝石は揃えてますよ。将来、娘さんも喜びます」

 

そうか、宝石は揃えるものなんだ!!売場で他の人の販売を見よう見まねで覚えた私は笑顔でお客様に尋ねます

「お客様、ダイヤモンドは揃えましたか?そうですか。エメラルドは?みなさん、5大宝石を揃えてます」

サファイア、真珠、キャッツアイなど持っているか聞いて、最後にルビーを確認します

当時は赤いルビーは歳をとると使えないと考える方が多かったので、意外と持っていなかったのです

 

宝石は家庭の消費財と同じように「そろえる」モノとして販売されてきました

「みんな持ってる」そう言われると、みんなに遅れてはまずい、合わせないといけないと思った時代でした

 

「全部揃えたわよ。ぜーんぶ!もう買うものはないわ」お客様はお店に言われたとおり、ちゃんと揃えてくれました

「揃えるモノはない!」と言われ、途方にくれた販売員さんはたくさんいます

私もですが昔の販売のやり方のおかげで、今の販売が行き詰ってきているのです

 

新三種の神器から、もう50年以上経ち、時代は変わりました

「みなさん」「人気」「揃える」この言葉を私はほとんど使いません

皆に人気であろうと、目の前のお客様には関係ないからです

「みなさんに人気です」は逆効果、個性化がすすんだ社会では、みんなに人気があるモノは没個性と判断されます

 

お客様にとって価値があるかどうか これが今からの販売

 

まだ昭和の販売をしていませんか? もうすぐ平成も終わります

接客販売は、時代に合わせて変化するもの

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